アメリカでの誕生日の祝い方
個人的なことですが、数日前に誕生日を迎えました!ここ数日、自分が子供のころ過ごしたアメリカでの誕生日を懐かしく思い出しておりました。
アメリカでは、子供のお誕生日は一大イベントです。
日本でも可愛い子供の誕生日は大切なイベントだと思いますが、アメリカでは特に盛大に祝います。1~2か月前からお誕生日パーティーを企画し、クラス中の友達を家や外の会場に呼んでわいわいやりました。私だけでなく、どの友達も毎年、趣向を凝らしたお誕 生日パーティーを企画していました。
今日は、アメリカでの子供の誕生日の祝い方について紹介したいと思います。
アメリカのテレビドラマなどでも、子供のお誕生日パーティーのシーンや話題はよく登場するので、既にイメージをお持ちのかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
アメリカ、と一言で言っても、住む地域、家族の経済事情、移民の場合は出身国によって誕生日の祝い方は様々です。ここで紹介するのは、アメリカの多くの中流家庭が一般的に開催する誕生日パーティーとご理解ください。
<小学生編>
1.企画
お誕生日パーティーを企画する際、まずは日時・会場・招待客を決めます。私が子供のころは、不公平を生まないように、クラス全員もしくはクラスの女子全員を招待していたように記憶します。開催する日は、ママもパパも手伝えるように&みんなが参加しやすいように週末、時間はお昼前後や早めの午後が多かったです。
2.招待状の発送
日時・場所・招待客が決まれば、次は招待状の発送です。お誕生日パーティーの詳細と共に、返信期限を記載します。返信期限は、"RSVP*1 by 日付"という書き方をよくします。参加の可否だけでなく、アレルギーなど食事制限も返事に記載してもらいます。
私のときは、紙の招待状を送っていましたが、最近はメールやSNSを使った招待状(いわゆる "e-vite")も多いと思います。紙の招待状は市販のものを買ったり、自分で印刷したりするほか、外の会場でパーティーを行う場合は会場側が用意してくれることもあります。
3.お誕生日パーティー当日
お誕生日パーティー当日は、ゲームなどのアクティビティをし、プレゼントを開け、軽食やケーキを食べ、お別れ、というのが大体の流れです。プレゼントを開けるときは、大きな音を立てて盛大にビリビリッ!と破くのがお決まりです。食べ物はやはり、ピザが定番!(アクティビティについては、次で紹介します。)
4.アクティビティ(家で祝う場合)
家で祝う場合は、アクティビティとしてゲームをやることが多いです。椅子取りゲームやビンゴのほかに、日本では馴染みのない "Pin the Tail on the Donkey" や "Piñata" があります。
"Pin the Tail on the Donkey"(意味:ロバに尻尾を付けよう)は、日本のお正月の福笑いに似ています。尻尾のないロバの絵を壁などに貼り、子供は目隠しをして、尻尾が描かれた紙をロバのお尻に貼ろうとします。オリジナルはロバですが、ライオン、ユニコーン、レゴのキャラクターなど、様々なバージョンがあります。セットを購入することもできますが、下記ウェブサイトなどで無料でダウンロードし、自分で印刷して作ることもできます。
www.mypartygames.com
"Piñata"(発音:ピニャータ)は、中にお菓子が詰まったカラフルなハリボテで、メキシコ発祥と言われています。子供は目隠しをして、スイカ割の要領でバットでピニャータを割ろうとします。上手くヒットすれば、大量のお菓子をゲット!
自分たちでゲームを企画するほかに、手品師やピエロに家に来てもらい、子供たちを楽しませてもらうこともあります。アメリカの大ヒット・コメディドラマ「ビッグバンセオリー(The Big Bang Theory)」のシーズン5エピソード12で、ウォロウィッツが甥のお誕生日パーティーでバーナデットと一緒に手品をするシーンを覚えているかたもいるでしょう。
5.アクティビティ(外の会場で祝う場合)
お誕生日パーティーは、どこかの会場を借りて開催することも多いです。会場だけを借りてあとは自分たちで準備する場合は、アクティビティは4.と同じイメージです。
他方で、そこでできるアクティビティを目当てに会場を決める場合もあります。
最も代表的なのが、チャッキーチーズ(Chuck E. Cheese)という全国チェーンの子供向けゲームセンター&ピザレストランです。子供はゲームセンターで遊んでいれば満足するし、お食事やケーキも会場に用意してもらえるし、企画する親もだいぶ楽です。
www.chuckecheese.com
ちなみに、アメリカのコメディードラマ「フレンズ(Friends)」のシーズン6エピソード19で、大学での教え子と付き合うロスに対し、交際相手の若さをレイチェルがバカにする以下のシーンでも、チャッキーチーズが登場します。
レイチェル:彼女の誕生日はいつ? (When's her birthday?)
ロス:さあ。なんで? (I don't know, Rachel. Why?)
レイチェル:久しぶりにチャッキーチーズに行きたいと思って! (Well you know, it's just been so long since I've been to Chuck E. Cheese's.)
他にもよく使われるのは、レーザータグやペイントボール(ビッグバンセオリーでよくレナード達がやってますね)の会場、アイススケート場、Paint-Your-Own-Pottery*2会場などです。
6.お別れ(グディーバッグ)
子供のお誕生日パーティーの終わりには、帰る子供に"goodie bag"(グディーバッグ)と呼ばれるお土産袋を渡します("party bag"とも)。中には"party favors"(パーティー・フェーバー)と呼ばれるちょっとした おもちゃやお菓子を入れておきます。
<中学・高校生編>
中学・高校生になり、いわゆる ティーンエイジャー (teenager)になると、小学生のときみたいな凝ったお誕生日パーティー企画は少なくなり、仲の良いお友達同士と家やレストランでお食事をしたり、映画やコンサート、カラオケに行ったり、バーベキューをしたり、女の子ならネイルサロンやスパに行ったりという祝い方が増えてきます。
もちろん、DJを雇って、賑やかなテーマパーティーやコスチュームパーティーを開催するパリピもいます。
一つ、面白い習慣があり、それは学校のロッカーのデコレーションです。
アメリカでは中学に入ると、選択授業が中心になり、毎日同じ教室の同じ机で授業を受けるということがなくなるため、荷物を入れておくためのロッカーが一人一つあてがわれます。テレビドラマなどで見たことがあるかたも多いでしょう。
中学・高校生になると、お誕生日の友達のロッカーに、風船やラッピングペーパーなどでデコレーションしたりお菓子などを入れたりということをやります。
ロッカーのカギの暗証番号や合い鍵は、学校の事務所が預かっているので、予め事情を説明して合い鍵を借りたり暗証番号を教えてもらったりします。
お誕生日当日の早朝などに、こっそりロッカーをデコレーションし、お友達への素敵なサプライズになります。
だいぶ長い記事になってしまいましたが、いかがでしたか?
アメリカでは、お誕生日が中々の大ごとであることをご理解いただけたのではないでしょうか。お誕生日パーティーは、子供たちが楽しむのはもちろん、送り迎えに来る親同士の貴重なコミュニケーションの場にもなったりします。
毎年 違うテーマを考え、時間と手間そしてお金をかけて企画してあげている親に脱帽ですね。(私の親も毎年やってくれていたので、感謝感謝です。)
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