人のアイディアを褒めたい時の英語
はじめに
アメリカ人って本当に褒め上手ですよね。
英会話学校でアメリカ人のネイティブ講師に当たったことのあるかた、アメリカに留学経験のあるかた、職場でアメリカ人の上司や同僚のいるかたなら、そう感じたことがあるのではないでしょうか。
誰でも、褒められたら嬉しいですよね。関係強化、信頼関係獲得において「褒める」ことは重要なツールです。でも、いつも同じ "good" じゃつまらないですね。
英語は形容詞の数がとても多く、同義語(synonym)が非常に多い言語なので、「良い」という一言を言うにも、"good, great, wonderful, terrific, fantastic..." と無数の言葉があります。
そこで今日は、豊富に存在する英語の褒め言葉について紹介したいと思います。
ただ、一般的な英語での褒め方については、既存の良い記事がたくさん出ています:
相手を褒めるときに使える英語のフレーズ集! - 英語を学ぼう
会話上手は褒め上手!英語の褒め言葉のパターンを増やそう! | DMM英会話ブログ
そこで今日は、「アイディア」に対する英語での褒め方を見ていきたいと思います。
同僚が行ったプレゼンを褒めたいとき、最近読んだ面白い記事や本について話したいときに使える英語表現を見ていきましょう。
万能な褒め言葉
以下は、「とても良い」「素晴らしい」という意味で、大抵の場面で使える万能な褒め言葉です。まずはこれらを押さえておくと、安心です。
- great That was a great lecture.(素晴らしい講演だったね。)
- terrific You gave a terrific speech.(君のスピーチ、本当に良かったよ。)
- fantastic Did you read his newest book? It's fantastic!(彼の最新作読んだ?すごく良いんだ。)
- wonderful What a wonderful idea!(それは素晴らしいアイディアだね!)
- outstanding Your presentation was outstanding.(君のプレゼン、とても良かったよ。)
- excellent I read your article. It's excellent.(君が書いた記事、読んだよ。素晴らしいね。)
- brilliant She gave a brilliant interview.(彼女のインタビュー、素晴らしかったよ。)
※ brilliant は、イギリスで特によく使われる褒め言葉です。「冴えている」という意味も含まれます。
「すごい!」という驚きを含んだ褒め言葉
ただ良いだけでなく、「すごい!」という驚きの意味を込めたい場合は、以下の言葉を使います。
- amazing What an amazing idea!(すごいアイディアだね!)
- incredible His presentation was simply incredible.(彼のプレゼン、とにかくすごかったんだよ。)
- astounding Her latest findings are astounding.(彼女の最新の研究結果はすごいんだ。)
- awesome Her blog is awesome.(彼女のブログ、すごいね。)
※ awesomeはくだけた表現なので、使う場面に気を付けましょう!(同僚との会話ならいいですが、重役ばかりが集まる会議では使わないほうが良いです!)
「すごい!」を通り越して「圧倒された」場合に使える褒め言葉
- blow 人 away:"blow"は風などが「吹く」という意味ですが、"blow away"されるということは、「吹き飛ばされる」ということです。そのアイディアが斬新すぎて、素晴らしすぎて、吹き飛ばされちゃうんですね。
Your speech was amazing. You totally blew the audience away!
(君のスピーチ、すごかった。会場が圧倒されてたよ!)
His ideas about the future of the global economy blew me away!
(世界経済の未来についての彼の発想には圧倒された。) - mind-blowing:この "blow" は、"blow up"(爆発する)の "blow"です。"mind" は「頭」ですね。内容がスゴすぎて、脳内が爆発してしまうイメージです。
His ideas are mind-blowing.
(彼の発想には圧倒されるよ。) - ground-breaking:直訳すると、「地を割るような」です。アイディアが画期的すぎて、これまでの前提・土台が粉々になってしまうイメージです。
The research team's results are ground-breaking.
(あの研究チームの研究成果は画期的なんだ。)
その他、知っておくと便利な褒め言葉
他にいくつかアイディアを褒める際に使える形容詞を紹介します。
- spot-on:「ぴったりの、どんぴしゃの」という意味で、「まさにその通り、的確な」と言いたいときに使います。
Your ideas on the impacts of bullying were spot-on!
(いじめの影響についての君の考えは、まさにその通りだよ!) - insightful:「洞察力に優れている、物事の実態をよく見抜いている」の意味です。
Her article on the gender wage gap was really insightful.
(男女間の賃金格差に関する彼女の記事は、実態を本当によく表している。) - informative:「有益な情報に富んでいる」という意味です。
The panel on tackling climate change was very informative.
(気候変動対策についてのパネル・ディスカッションは、とても勉強になったよ。) - deep/profound:どちらも「深い」という意味です。
The philosopher's talk on the meaning of life was really deep/profound.
(人生の意味についての哲学者のお話、とても深かったな。) - thorough:「徹底的な、綿密な、完全な」の意味ですが、発表・プレゼン・記事・研究等に対して「必要な要素がすべて網羅されている」という意味で使えます。
Their research on the effects of loneliness among the elderly was very thorough.
(高齢者の孤立に関する彼らの研究は、綿密で完璧な内容だった。)
注意したい褒め言葉
以下の言葉は確かに褒め言葉ですが、使う際に注意が必要な言葉です。
- good/nice:どちらも直訳すると「いい」ですが、多用され過ぎて もはやあまり付加価値のない言葉になっています。(飲みコールでもありますよね:「いい男!いい男!本当はどうでもいい男!」。)
どうしても 使うなら、"very" や "really" とつなげて使いましょう:
That's a very good paper.(とても良い論文だね。)
Her speech was really nice.(彼女のスピーチ、とても良かったね。) - interesting:「興味深い・面白い」という意味ですが、これも "good" や "nice" と少し似ていて、使い古されているため褒め言葉としての付加価値は低めです。特に、感情を込めずにサラッと"That's interesting."などと言ってしまうと、相手は聞き流されたと感じるかもしれません。とは言え、"interesting"はアイディアを褒める際に便利な形容詞なので、ぜひ使いたいですよね。その場合は、"good" や "nice" 同様に "very" や "really" とつなげて使ったり、思いっきり感情を込めて使えばOKです。
- marvelous/fabulous:どちらも「素晴らしい」の意味です。人によって感じ方が違うと思いますが、どちらかというと女性言葉で、男性が使うと「オネエ」感が出てしまうかも?
- stupendous/magnificent:どちらも「素晴らしい、すごい」の意味で使える言葉ですが、前者は「並外れた、途方もない」、後者は「壮大な」というニュアンスで、大げさに聞こえるかもしれません。時と場合によっては使えますが、上で紹介している他の褒め言葉を使ったほうが無難でしょう。
最後に
いかがでしたか? 今後 使えそうな褒め言葉を見つけていただけたなら幸いです。
様々な言葉・表現を紹介しましたが、やはり最終的に重要なのはハートです!どんなに洗練された褒め言葉を使ったとしても、棒読みで言えばまったく相手に響きませんよね。「本当に良かったよ」と言うのと、「本っっ当に良かったよ!!!」と言うのとの違いです。
友人、同僚、クラスメイトの素晴らしいアイディアを、ぜひ心を込めて褒めてあげてみてください。
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